「大腸がん検診について」

「大腸がん検診について」

がん

 三鷹市の大腸がん検診が本格的に開始されました。

 大腸がんの現状ですが、死亡率、死亡数は高齢化の影響もあり増加しています。全がんに占める大腸がんの割合も1960年は男性4・7%、女性6・2%でしたが、2011年は男性11・7%、女性14・5%まで上昇しています。大腸がんによる死亡は2014年のデータにおいては男性では肺がん、胃がんに次いで3位、女性は1位であり、2016年予測死亡数では男女合わせて胃がんを抜いて2位になると予想されています。

 大腸がんは早期発見され治療を行えば他のがんに比較して予後が良いため、早期の発見が非常に重要です。大腸がん検診は、便潜血検査2日法で行われます。2回の便を提出していただき、便の中にご自身の血液が混じっていないかどうかを調べる検査であり、食事などの制限はありません。便は、なるべく力まないで排便したものを冷暗所に保存し数日以内に提出していただくことが推奨されています。

 便潜血検査で異常があった場合には、大腸の精密検査を行う必要があります。精密検査は全大腸内視鏡検査が推奨されていますが、注腸検査、注腸+S状結腸内視鏡やCTC(CTを使った大腸検査)なども行われています。このような精密検査を行い、がんがあるかどうかを診断して初めてがん検診として意味をなすことになります。

 また進行大腸がんで10~20%、早期大腸がんでは30~40%は、便潜血陰性になる(検診でチェックされない)といわれています。そのため便潜血は2回中1回でも陽性になった場合、再度便潜血検査を行うのは意味がありませんので、1回でも便潜血陽性になったかた、症状のあるかたは、ぜひ大腸の精密検査をお受けいただきたいと思います。

2017年5月21日


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