「胃食道逆流症について」

「胃食道逆流症について」

胃腸の病気

 近年、食生活の欧風化や、高齢化社会に伴い、胃食道逆流症と診断される人が増えてきています。酸っぱいものが上がってくる、口の中が苦い、むかむかするなどの症状がみられる場合は、胃食道逆流症の可能性が強いといえます。胃内容物の食道への逆流に伴い、胃酸が食道の粘膜を刺激することにより発症します。のどのあたりの違和感、慢性の咳(せき)、ぜんそくなども胃食道逆流症に伴う症状のことがあります。逆流してきた胃酸が、のどのあたり(咽喉部)を刺激することにより誘発されます。

 胃食道逆流症を疑う症状がみられた場合には、まずは生活習慣を改善することをお勧めします。肥満の方は減量することが大切ですし、食事はできるだけ、脂肪分が少なくあっさりとしたものを食べる、食後はすぐに横にならないことが大切です。生活習慣に注意しても、症状が改善しない場合には、医療機関を受診し、診断をはっきりさせ、他の疾患(胃がんや胃潰瘍など)を除外するためにも、内視鏡検査を受けることをお勧めします。

 胃食道逆流症の治療には胃酸の分泌を抑制するプロトンポンプ阻害薬(PPI)が大変有効です。PPIを服用することにより、ほとんどの場合で速やかに症状は改善しますが、服用を中断するとしばしば症状が再燃します。こうした場合は継続してPPIを服用することが必要です。比較的症状が軽度な場合には症状が出た場合だけPPIを内服するような治療も有効です。胃食道逆流症が心配な方は、まずはかかりつけ医に相談してみてください。

 最後に胃がん検診のお勧めです。胃がんは、日本人が最もかかりやすいがんの一つで、症状がなくても、検診をきっかけにしばしば発見されています。最近、胃の検査を受けてない方は、ぜひ市の胃がん検診(胃部X線検査)をお受けください。後期の申し込みは8月31日(金曜日)までとなっています。

2018年8月19日


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