皆さんの健康のために

インフルエンザについて

 寒さも厳しくなり、インフルエンザが流行しやすい季節になりました。インフルエンザの治療としては、まず安静にして睡眠を十分に取り、水分をしっかり補給する、併せて抗インフルエンザウイルス薬の投与になります。現在承認されているのは内服薬、吸入薬、点滴で、主に使用されているのが内服薬と吸入薬です。インフルエンザにかかったからといって使用しなければ治らないというわけではありませんが、肺炎の併発を防ぎ、発症期間を少しでも短くするためにも使用した方が良いと考えられます。

 まず、内服薬のタミフルについてですが、服用により異常行動(突然外に飛び出す、おかしなことを言う、泣きわめく)が見られ、特に就学以降の小児、未成年者に多かったことから、10代の方への処方は制限されていました。しかし、抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無や、抗インフルエンザウイルス薬の種類にかかわらず異常行動が現れたことから、タミフルと異常行動の因果関係を示す根拠がないため、昨年8月に処方制限が解除されました。そして、昨年発売されたゾフルーザについてですが、タミフルが1日2回5日間服用するのに対して、ゾフルーザは1回の服用で治療終了になることから、飲み忘れや、途中で服用を中止してしまうこともないため扱いやすくなっています。

 吸入薬には、1日2回5日間吸入するリレンザと1回の吸入で治療終了となるイナビルがあります。内服薬で起きやすい腹痛、下痢、嘔吐(おうと)などの症状が出にくい半面、内服ほど一般的な服用法ではないため、きちんと吸入できなかった場合、その効果が不十分になる恐れがあります。小さなお子さんや、ご高齢の方は内服薬の方が服用しやすいと考えられます。まずはインフルエンザにかからないように予防接種を受け、日頃から充実した体力づくりを心掛けていただきたいと思います。

2019年1月20日


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