皆さんの健康のために

メタボリック症候群

循環器

 心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などの動脈硬化による病気が、コレステロールが高いことによって起こることは、広く知られています。コレステロールの高い人への対策は、スタチン系薬剤などの新しい薬の登場によって十分可能になりました。

 動脈硬化による病気の発症は、コレステロールを下げることで減少した一方で、肥満、高中性脂肪血症、耐糖能異常(糖尿病や糖尿病に近い状態)、高血圧のうち3個以上が合併した場合、動脈硬化による病気になる危険率がそうでない場合の30倍以上にも達することが明らかになり、肥満とそれに伴って起こる疾患を治療することも大変重要であることが分かってきました。

 そこで注目されるようになったのがメタボリック症候群です。メタボリック症候群とは、肥満によって内臓脂肪が蓄積した結果、高血糖、高血圧、脂質異常(中性脂肪が高いか善玉コレステロールが低い)のすべて、またはこれらのうちの二つを持つようになった状態をいいます。このような状態になった人は急速に動脈硬化が進んで心筋梗塞や脳梗塞といった病気になりやすいのです。

 では、メタボリック症候群の原因である内臓脂肪の蓄積はどのようにして調べられるのでしょうか。現在は、へその高さで胴回りを測ることで内臓脂肪の状態を判断しています。男性の場合は胴回り85cm以上、女性の場合は90cm以上あると内臓脂肪が増えていると判断されます。

 コレステロールが高い人の問題がスタチン系薬剤という薬の出現によって解決された今、動脈硬化によって起こる病気を予防できるかは、メタボリック症候群につながる肥満を解消できるかに懸かっています。

2019年5月5日


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