大腸がん(検診など)
大腸がんはますます増えており、男性の死因の3位、女性の1位になっています。大腸がんは進行が遅いものが多く、早期発見できれば治癒が望めるがんですが、大腸がんで死亡する方は、相当進んでしまっている状態です。大腸がんを早期に発見するためには、大腸がん検診を受けていただくのが有効です。 しかし、大腸がん検診は、便の中に自分の血液が混じっていないかを調べるもので、直接がんを発見する検診ではありません。そのため検診で1回でも異常が出た方、また急に便秘や下痢がひどくなった方は、大腸内視鏡検査を受けていただく必要があります。便潜血検査が陽性の場合、再度便を調べるのは意味がありません。 検診で便の異常があっても精密検査に進んでいない方が半数以上おり、数年放置してしまうため、発見されたときは進行がんになっていることが少なくありません。早期に発見できれば、内視鏡治療で治癒することが多い病気です。それにもかかわらず進行してしまうと開腹手術を受けることになったり、命を落とすことにもなりかねません。 大腸内視鏡検査は、腸管をきれいにする準備をいろいろ行わなければならず、また検査が苦しいのではという不安から検査を避けてしまう傾向がありますが、これらの点はだいぶ解消されてきています。便潜血陽性になった方は、主治医とよく相談のうえ、ぜひ精密検査を受けてください。 |
2019年5月19日