皆さんの健康のために

デリケートゾーンのお話

産婦人科

 デリケートゾーンについては、なかなか相談しにくいため意外に多い女性の悩みでもあります。中でもホルモンバランスが変化しやすい20~40歳代はニオイ、ムレ、かゆみなどの悩みが多い時期です。ニオイやムレは菌の増殖が原因です。デリケートゾーンは体温や湿度が高く、ぴったりした下着をはいたり、ナプキンを着けていると蒸れやすく菌が増えやすくなります。その対策としては清潔にすることはもちろんですが、通気性の良い下着を使用する、おりものシートやナプキンなどは小まめに替えることです。不規則な生活や寝不足、ストレスなどは免疫機能を低下させ、それらを助長しますので気を付けましょう。

 おりものは時によって色や状態が変化します。排卵の時期は透明で粘り気があり、少量の血液が混ざったりしますし、生理前にはクリーム状の白い塊が出てくることもあります。そもそも女性の膣内にはさまざまな常在菌もいますが、女性ホルモンのエストロゲンの作用によって膣内の細菌感染増殖を防止する自浄作用があります。

 小児期や閉経後は卵巣機能の低下でエストロゲンも少ないので自浄作用も弱く、細菌感染を起こしやすいので気を付けてください。おりものが多いものでは細菌性膣症がほとんどですが、かゆみを伴う場合はカンジダ膣炎やトリコモナス膣炎のことが多いです。性行為で感染するクラミジアや淋菌感染といった性感染症にも気を付けましょう。また、おりもののニオイに神経質になる人もいます。おりものは普通、あまりニオイはしませんが、もともと酸性ですので、酸っぱいニオイがするときもあります。気になる症状があれば早めに婦人科を受診するようにしましょう。

2019年9月1日


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