「産後うつ」

「産後うつ」

その他

 出産後はデリケートな時期で、身体的、精神的に大きな変化が生じます。ホルモンの変化はもちろん、母親になったことによる環境の変化や育児、家事の負担、睡眠不足など、いろいろな要因が重なったストレスで、精神面が特に不安定になりやすくなります。仕事と育児の両立の困難さや、核家族のため子どもと二人きりの時間が長く続くと、母親として役割の大きさを感じ、孤独感や不安感で育児に戸惑い、何気ない他人の一言にさえ、敏感に反応し、傷つくこともあります。そのため、産後は高い確率でうつ病を発症しやすいのです。

 産後7~10日間以内に起こる気分の不安定な状態は、マタニティ・ブルーズという一過性のものですが、このうち約5%が産後うつ病に移行して、産後数カ月以内に発症するといわれており、10~20%の人に認められます。疲労感や気分の落ち込み、情緒不安定ですぐ泣いてしまう、気力・集中力の低下、物事に興味がなくなる、不安、不眠さらには動悸(どうき)やパニック発作など多彩な症状を伴うこともあります。特にこれらの症状が2週間以上続く場合を産後うつ病といいます。

 精神疾患の既往歴や、パートナーなど周りからのサポート不足、時間的・心理的な余裕がなかったり、経済的問題・住居環境など何らかの問題を抱えていたり、新しい生活に適応しきれなかった場合などに産後うつが生じやすくなります。早期発見・治療が大切で、産後うつ病を放置すると、母親のみならず赤ちゃんにも悪影響が出てきます。産後は重大な時期という認識を持ち、パートナーをはじめ家族の協力も不可欠ですが、病院・医院・総合保健センターの医師や助産師、保健師にも相談しましょう。

 国は子育て世代包括支援センターの全国展開を目指しており、市でも妊娠期から子育て期の支援の取り組みとして、「ウエルカム ベビー プロジェクト みたか」に取り組んでおります。

2017年9月5日


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