肺炎球菌ワクチン接種のすすめ

健康コラム「肺炎球菌ワクチン接種のすすめ」

 肺炎は日本における死亡原因の第5位であり、成人の肺炎の2~3割は肺炎球菌が原因と報告されています。肺炎球菌は唾液やくしゃみなどの飛沫(ひまつ)を介して感染し、高齢者、特に心臓や肺などに持病のある方や、免疫の働きが低下している方は肺炎を発症し、重症化しやすいことが知られています。肺炎球菌による肺炎の主な症状は強いせきや痰(たん)、発熱や悪寒、息苦しさやだるさなどがありますが、これらの症状は風邪などのウイルス感染症やほかの細菌が原因の肺炎でも見られることがあり、症状のみで区別することは困難です。肺炎球菌感染症の予防には、肺炎球菌ワクチンが有効で、昨年度までは定期接種として、PPSV23という多糖体ワクチンが使用されてきましたが、効果が5年間くらいしか持続しないという問題点がありました。今年の4月からは、定期接種で使用されるワクチンの種類が変更になり、沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20)が使用されるようになりました。PCV20は、T細胞という免疫細胞を活性化し、長期間にわたる効果が持続するため、再接種は原則として不要とされています。定期接種の対象者は65歳の方だけですので、接種の機会を逃さないようご注意ください。60~64歳の方でも一定の基礎疾患のある方も接種可能です。過去にPPSV23を接種されたことがある方も、任意接種として、PCV20あるいは別の種類の結合型ワクチンであるPCV21の追加接種をご検討ください。

2026年9月20日


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