健康コラム「飛蚊(ひぶん)症」

健康コラム「飛蚊(ひぶん)症」

 青空を見上げたり、明るい所で白い壁を見た際に、目の前に糸くずのような浮遊物が飛んでいるように見えることがあります。このような症状は飛蚊症と呼ばれています。

 飛蚊症は、目の内部にある硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の透明な物質に何らかの原因で濁りが生じることにより、その影が目の奥の網膜に投影されて自覚されるようになります。濁りには生理的なものと病的なものがあり、多くは加齢に伴う生理的変化です。年齢を重ねると硝子体はゼリー状から液状に変化して、次第に収縮して網膜から剥がれてきます。このような変化が飛蚊症の症状をもたらしますが、病的なものではありません。一方で、何らかの原因で網膜に穴が開いて、浮遊物の数が急に増えて網膜剥離を起こすことがあります。網膜に穴が開いてから網膜剥離に至りますが、穴が開いても剥離が起こっていない状態ではレーザー光線で穴の周りを焼き固める治療が有効な場合もあります。網膜剥離を生じた際は手術が必要になります。ほかには糖尿病や高血圧などの全身疾患を原因とした眼底出血や、目の内部で炎症を生じるぶどう膜炎などが原因となります。

 飛蚊症の原因の多くは病気ではないものですが、ときに思いがけない病気が隠れていることがあり早期発見が重要です。浮遊物の数が急に増えたり見え方が悪くなった際は早期に眼科を受診すべきですが、ささいなことでも放置しないようにして、健康に気を配ることが大切です。

2026年10月18日


会員限定
会員限定
連絡帳みたかい